マクロス熱症 〜雷が地球を打つ前夜〜
当時を振り返りたくなった。
だから振り返ってみる。多分、間違いは数多くあるだろうことを断っておく。
『超“弩”級要塞マクロス』
雑誌に紹介されたのは春先だったか初夏だったか。
世の中がまだガンダムガンダムと騒ぎ、青い閃光が太陽の牙だったりしたころ、オレはそれに飛びついた。
あんまりソワソワしないように言われた気もするそんなころ。
理由はなんだったか?
たぶん『ぬえ』。
その1年くらい前かなぁ、『アニメージュ』の付録に『スタジオぬえのデザインノート』なるものがついていたのは。
さらにそれよりも前、すでに『アニメック』を愛読していたオレは、度々記事に登場する『ぬえ』に惹かれていたが、止めを刺されたのはその付録を見てからだ。今でも持ってるよ。
『宇宙の戦士』 …いや『DAICONIII』OPアニメのパワードスーツも『ぬえ』に惹かれた要因のひとつ。
とにかく、『ぬえ』は大人っぽかった。そしてSFの香りがした。高密度の設定画がそれを感じさせたのだと思う。
ただ単に、背伸びをしたかったのかもしれない。メジャー=大河原人気を避ける天邪鬼だったとも思う。
でも『宇宙船』『アニメック』『ホビージャパン』を愛読していた小学生(!)だもの、そっちに惹かれる方が自然だろ?
恥ずかしいことに、将来の夢はメカニックデザイナー などと真剣に語ってたし。
そんな時期、その『ぬえ』が直接手がけるアニメが放映される。
飛びつかない方がおかしいでしょ?
ところで『ぬえ』ブランドのメカの横に、新しい雰囲気の水彩着色のキャライラストがあった。
『線』による設定画ではなく、後に見たイメージボードに近いタッチのものが。
ガンダムはそれほど好きなわけじゃないけど、安彦キャラは好きだった。
その安彦キャラの雰囲気を持つ、でもどこか新しいキャラ。
ミンメイ・輝・フォッカー・クローディア
これが二つ目の要因、美樹元キャラ。
ええ、そうですとも。ミンメイにやられましたよ。はい。
そんなオレの奥様の旧姓は… なんという因果か!?(w
ところで輝、放映前まではヒーローっぽかったよなぁ。髪型とか。
で、この時点で確定してましたね。
始まってみないと、観てみないと面白いか分からない なんてことはなく、
この時点でマイフェイバリットアニメ確定です。たとえ駄目作品だとしてもね。
既にそんな熱症にかかってたから。自ら喜んで感染したから。
フェイバリットなんて単語は知らなかったけどさ。
そんなころの話です。
つづく。